映画「バクテン!!」公開へのカウントダウン企画③~2008ユースチャンピオンシップ

 昨日は2008年のインターハイの記事を掲載したが、この2008年は、ユースチャンピオンシップの男子も始まった記念すべき年だった。

 2008年のユースは、ダンス雑誌『DDD』のアーティスティックスポーツ企画で取材に入ったが、当初は女子のみを取り上げる予定だった。しかし、男子は初開催、という話題性もあり、急遽男子も取り上げることにしたことを覚えている。

 この当時は、男子で個人競技をやっているユース世代の選手は少なく、果たして大会は持続できるのか? と不安視するむきもあったが、緩やかではあるが出場者数も増え、現在に至っている。今のジュニア選手、ユース世代にとっては「インターハイ」と並ぶ大きな目標となっているだろうユースチャンピオンシップの最初の一歩を記録しておけたことは貴重だったと思う。

 CMやテレビでも取り上げられることの多い男子新体操。 その勢いは止まることなく、 ついにユースチャンピオンシップに男子の部が設けられることになった。 「男子新体操」 というと、 団体が注目されることが多いが、今大会は個人競技。 女子同様、 リング、ロープ、 スティック、 クラブの4種目の演技で35人の選手が競い合った。


 その結果、男子の初代ユースチャンピオンに輝いたのは小林翔。 名門 青森山田高校の団体メンバーとしてインターハイ、 高校選抜などにも出場している実力者だ。 青森山田高校の特徴でもある 「美しい動き」をまさに体現している小林の演技は、 緩急に富みダンサブルでアピール性が高い。 さわやかなルックスとあいまって人気の出そうな選手だ。
 中2までは愛知県で野球をやっていた小林はひじの故障で新体操に転向。 わずか1年で頭角を現し、親元を離れての青森山田への進学にも迷いはなかったという。

 「男子新体操、 はじめはちょっと照れくさいなと思いましたが、 それはとっくに克服しました。自分の持ち味は柔軟性。 人にはできないような動きをすれば注目もされ、 評価もされるのが楽しいです。 今回の優勝は狙ってました」 とインタビューでもどこまでもさわやかな小林。 普段は部活のあと、さらにダンススタジオのレッスンに通って表現力を磨く努力家でもあるそうだ。 170センチと決して大きくはないが、 フロアの上ではのびやかに大きく舞う小林翔には、これからも注目だ。(2008年DDD6月号掲載)

※2008年ユースチャンピオンシップの結果はこちらから。 ⇒ https://www.jpn-gym.or.jp/rhythmic/database/results/2008%e5%b9%b4%e5%ba%a6%e6%96%b0%e4%bd%93%e6%93%8d%e7%ab%b6%e6%8a%80%e6%88%90%e7%b8%be/

※2008年の青森山田高校の団体使用曲(今、聴いてもかっこよすぎる!)を使った男子新体操のPR動画が公開されました! ⇒ https://www.youtube.com/watch?v=GucQW3Fx66Y&feature=youtu.be 

 

~映画「バクテン!!」公開まであと29日~

※映画公式サイトはこちら。 ⇒ https://bakuten-movie.com/

TEXT:Keiko SHIINA