神埼清明、5年ぶりのインハイ制覇へ!~九州ブロック大会、明日開幕
いよいよ明日から、北九州市で九州ブロック大会が始まります。
先日の全日本男子団体選手権で初優勝を成し遂げた芦北高校(熊本県)の進境もあり、ますますハイレベル化する九州の男子新体操。
とくに団体競技は、間違いなく全国トップレベルの戦いになると思われます。
そして、その先頭にいるのは当たり前のように「神埼清明高校」です。
2週間前に行われた神埼新体操クラブ演技会で、今年の神埼清明の演技を見ることができました。
もちろん、強かったです。
当然、うまかったです。
それは報告するまでもなくみんなが予想していることでしょう。
「強い」「うまい」
それは、もはや神埼清明にとってはデフォルトなのです。
ただ、今年の演技を見たとき、「いつもと違うなにか」を感じました。
そして思い起こせば、これと似たような感覚は、去年の青森大学の団体を見たときにあったと思い出しました。
青森大学も「強い」「うまい」は当たり前のチームです。
だからこそ、「強くてうまい」だけでは、見ている人の心は大きく動きません。いや、もちろん、初見の人は「すごい!」と驚愕するでしょうが、何年も男子新体操を見続けている人たち、ましてや審判にとっては、青森大学や神埼清明レベルだと「強くてうまい」は想定内です。
もちろん、実力相当の点数はつけるでしょうが、「今年は凄いな」と感じるかどうかはその年の作品、そしてそのときの実施によると思います。
今年の神埼清明は、その「今年は凄いな」を感じさせてくれそうな予感がしました。
この演技会での1本は、選手が万全な状態ではなく完璧ではありませんでした。
それでも、そう感じたのです。
毎年強い神埼清明ですが、じつはインターハイでの優勝からは、あの「強すぎた2018年」以来遠ざかっています。
選抜では3連覇を成し遂げており、インターハイでも勝ってもおかしくない年もあったように思いますが、この4年間(2020年は中止)優勝はできていないのです。
今年の神埼清明の演技に感じた「いつもと違うなにか」は、例年以上に強い「勝ちたい気持ち」なのかもしれません。
長年、神埼を率いてきた名将・中山智浩監督は、この春に定年退職を迎えています。来年に、佐賀国体を控えていることもあり、引き続き新体操部の監督は務めておられますが、中山時代の終わりも近づいていることも誰もがわかっているのだと思います。
そして、2020年、全日本ジュニアが中止になったあの年に、男子新体操オンライン選手権ジュニアの部で優勝して「全日本ジュニア3連覇したかった」と男泣きした当時のキャプテン・浅田匠も今年、高校3年生。
「インターハイで優勝したい!」という思いは、おそらく誰よりも強いに違いない彼がキャプテンを務める今年の神埼清明には、ただ「強くてうまい」だけではないなにかが宿っているのも道理です。
まずは九州大会。
そして、この夏のインターハイで、神埼清明がどんな演技を見せてくれるのか。
おおいに期待してほしいと思います。