第13回全日本新体操ユースチャンピオンシップ男子TOP3

(左から堀孝輔、安藤梨友、佐藤綾人)
第6回のユースチャンピオンシップから加わった男子の部は、今回で7回目となったが、今年はかつてないハイレベルな戦いとなった。
優勝は、安藤梨友(大垣共立銀行OKB体操クラブ)で昨年に続いての連覇達成。
ジュニア時代から無敵のチャンピオンの安藤は、今大会でも抜群の安定感のある演技で、予選のスティック9.350、クラブ9.325。
いつもとおりの首位発進となったが、いつもと少しだけ違っていたのは、2位につけた堀孝輔(高田高校)が、スティックで安藤と同点の9.350をマークし、クラブでは9.250と後れをとったものの、予選終了時点での得点差は、わすかに0・075に迫っていたことだ。
この得点差は、安藤には未経験だったはずだ。
決勝の2種目で、ミスをしたらひっくり返されるかもしれない、負けるかもしれない。
今までに経験したことのないプレッシャーを、安藤といえども感じていたのではないか。
それでも。
決勝での安藤の演技からは、そんなプレッシャーは感じられなかった。
「平常心」そのものに見える演技を彼はやり切り、勝ち切った。
中学1年生のときからずっと勝ち続けて、今、高校2年生。勝ち続けるつらさ、はないのか? と試合後に安藤に聞いてみると、
「自分にはぜんぜん余裕がなくて、油断しているヒマもありません。
いつも他の選手の自分より勝っているところを学んでいきたいと思っています。」
という言葉が返ってきた。「無敵のチャンピオン」らしからぬ謙虚な言葉だが、きっとそれは本音だと思う。
もっと驕ってもおかしくない状況の安藤が、ここまで謙虚でいられるのは、おそらく彼を驕らせてくれないライバルたちの存在があるからだ。
1年ごと、1試合ごとに、安藤との距離を縮めてくる堀孝輔、そして、今回は3~5位に並んだ佐藤綾人、嘉人、颯人(宮城県名取高校)。束になってユースの個人でも活躍した恵庭南高校の選手たち。みんな、安藤と同じ高校2年生だ。
中学1年生のころは、安藤1人が抜きんでていた。ずっとそのままだったら、きっと安藤自身の成長ももっと滞ったかもしれない。
しかし、ラッキーなことに彼には、こんなにたくさんの、強力なライバルがいる。
安藤梨友の進化はきっとまだまだ止まらない。
そして、このゴールデン世代の進化も、まだまだこれから! だ。
※男子個人結果は、体操協会ホームページにアップされています。
http://www.jpn-gym.or.jp/wp-content/uploads/2015/05/2015SASAKICUP_0524m.pdf
※本大会3~5位に入賞した佐藤兄弟がテレビ朝日の「ニュースゲットスポーツ」(24:45~)で取り上げられるようです。ぜひチェックしてください!
PHOTO:Yuki SUENAGA TEXT:Keiko SHIINA