頑張れ! 日本女子体操~本日(7/28)団体予選に登場

思いがけない展開になってしまった女子体操のパリ五輪。

エース・宮田笙子選手の離脱で、5人⇒4人での戦いを余儀なくされ、暗雲ためこめているように感じられてしまうが、果たして本当にそうなんだろうか?

昨日の体操男子団体予選を見た人なら、橋本大輝選手の不振に驚いたのではないかと思う。東京五輪に続いての個人総合連覇に挑む日本の大エースでさえ、あんなこともあるのだ。それが体操という繊細な競技ゆえの怖さであり、面白さなのだ。

たとえ、宮田選手が出場していたとしても、想定通りの演技ができる保証なんてないのだ。

あくまで「良い演技を通し、高い得点を得られる可能性が高い」そういう選手たちが代表に選ばれているだけで、いざ本番!というときにその力が出せるかはわからないし、ことによっては想定以上の力が出せることだってある。

今回の女子の代表選手たちは全員が初の五輪出場だ。

大きなプレッシャーを抱えていることとは思うが、それ以上に「夢見てきた舞台で自分が演技できる!」(それも全員が4種目できる!)ということに喜びを感じて本番に臨むことができたならば、期待以上の演技、得点が飛び出す可能性もおおいにあると思うのだ。

直前のゴタゴタによる精神的なダメージはもちろんあると思う。だが、ここまできたらそのことさえもプラスに変えて考えることができれば。4人で「パリの奇跡」を起こせるんじゃないか? そんな風に思うのだ。

今年の4~5月に行われた代表選考大会(全日本選手権、NHK杯)での宮田選手を含む5選手の各種目での得点を一覧にしてみた。

体操の団体は、予選では4人が演技し高いほうから3人の得点がチーム得点となる。選考大会での得点にあてはめてみると、宮田選手は平均台以外の3種目でTOP3に入る得点を出しているので、これが抜けるのは痛いことには間違いない。が、よく計算してみると、段違い平行棒とゆかに関しては、宮田選手の得点を抜いて、4番目の選手を入れたチーム得点を計算しても、種目別のチーム得点は、0.2~0.3しか下がらない。段違いでは岡村選手、ゆかでは中村選手の得点が繰り上げになるが、この二人はまさに伸び盛り。良い実施ができれば十分に宮田選手の穴を埋められるのではないかと思う。脚力には定評のある牛奥選手も、ゆかではまだ得点を伸ばせるポテンシャルはあるはずだ。

ただ、跳馬だけが宮田選手が抜けることで、一気に1.3もチーム得点が下がってしまう。が、跳馬という種目の特性を考えると、急に1点近く点数を上積みすることはまず不可能だ。ここは、岡村選手、中村選手はよりよい実施でE得点を稼ぎ、少しでも跳馬でのマイナスが減らせるようにしたい。そして、得意な段違い平行棒、平均台で選考大会のころよりも、レベルアップした演技を見せることができれば、希望はもてると思うのだ。

とにかく周囲の雑音は気にせず、五輪という最高の舞台を楽しんでほしい。

楽しんでのびやかに演技できたときには、きっと結果もついてくる。そう信じたい。

パリ五輪、女子体操団体予選、日本の登場は今夜21:50から。日本は段違い平行棒からの演技開始となる。

※NHK BSで21:45からライブ配信(予定)とのこと。