日体大劇的逆転2位への軌跡①~第70回全日本体操団体選手権男子
今大会の日体大は、あん馬からのスタートだった。
有利と言われるゆかスタートの「正ローテーション」ではないが、昨年、日体大が優勝したときもあん馬スタート。
さらには、リオ五輪で日本が団体金メダルを獲得したときも、あん馬スタートだった。
「ゆかの超スペシャリスト・白井健三」を擁するチームにとっては、最終種目にゆかが回ってくるあん馬スタートはゲンがいい、とも言える。

まずは、ミスのでやすいあん馬を無難に乗り切る。
それが日体大の最初の課題だった。

あん馬に出場した柚木健大朗、永吉雄は、それぞれに少しずつ危ないところがありつつも、なんとか堪えたが、佐藤匠が落下。
日体大のあん馬の得点は、42.100と全体の7位。連覇に向けてはやや厳しいスタートとなった。

しかし、2種目目のつり輪では、佐藤匠があん馬でのミスを取り戻すような素晴らしい演技を見せ、14.450、白井健三も14.250と踏ん張り、神本雄也は、15.350と面目躍如の高得点をマーク。

つり輪では、全体の3位となる44.050をマークし、じりっと上位チームとの差をつめた。

さらに、跳馬では、白井健三が15.300をマークしたほか、神本も14.550、さらにあん馬では少々あぶなかった柚木が、14.750をマーク。跳馬での得点は、44.600で全体の2位につける。
最終種目のゆかに向けて、日体大は、着々と追撃を始めていた。
前半3種目では、ポイントゲッターを期待された神本のつり輪、白井の跳馬は、計算とおりの高得点。
佐藤はつり輪、柚木は跳馬で、あん馬でのミスを取り戻してみせる気概を見せ、チーム一丸となって戦う日体大らしい展開になってきた。
PHOTO:Yuu MATSUDA TEXT:Keiko SHIINA