本日開幕! 2022東日本インカレ女子団体の見どころ
ずっと個人の試技順をあげてきたが、じつは一足先に女子団体「フープ×5」が、本日(5/13)16:00~から競技開始となる。
今回の女子団体には、15チームがエントリーしているが、出場校は6校。
つまり、1つの大学から複数チームが出場しているということになる。
●国士舘大学
日本女子体育大学、東京女子体育大学、日本体育大学が各3チーム。
国士舘大学、立教大学、仙台大学が各2チームの合計15チームが出場する。
この数字を見て、「まあ、女子は競技人口が多いから」と思われるかもしれない。
が、10年前ならこんなことは考えられなかった。
●日本女子体育大学
立教大学は数年前に初めて団体が組めた。
仙台大学もたいていの年、1チーム組むのがギリギリの人数だった。
昨年は全日本インカレを制した国士舘大学だって、10年前には団体が組めなかった時期もある。
それが今や15チームのエントリー。
感慨深い。
●日本体育大学
しかも、今の大学1~2年生は、高校時代にコロナによるインハイ中止、無観客開催を経験している世代だ。
新体操に懸けてきて、おそらく集大成のつもりだったろう最後のインターハイが中止や無観客。
インターハイを目指すことさえもできなかった世代の選手たちが、こんなにもたくさん、「大学でも新体操」を選んでくれて、そしてその選手たちの輝ける場所を、用意してくれる大学がこんなにもあることが本当に嬉しくてたまらない。
今年はちょうど東京女子体育大学の団体選考会を見せていただく機会があった。
昨年新築されたアリーナはフロアが6面敷けるほど広いのだが、それでも狭く感じるほどに選手たちがひしめき、チームごとに切磋琢磨していた。
4月上旬に行われたこの試技会に出場していたのは6チームだったが、そこを勝ち抜いた3チームが今回の東日本インカレには出場してくるのだ。
●東京女子体育大学
おそらく他の大学でも、3チーム以上組めているところはあると思う。
そして、そういう大学ではインカレ出場が叶わなくとも全国の様々な大会への出場機会を求めて、選手たちに活躍の場を与えるようになっている。
新体操は、健全とはいえない問題もはらんでいるスポーツだと言われることが多かった。
残念ながら今でもそういう面が残っていることも否定はできない。
が、この大学生団体の盛り上がりを見ると、少なくとも10年前、20年前からは信じられないほど健全になっていると感じる。
●立教大学
今の選手たちはたいていが就学前や小学生のころには新体操を始めている。
幼いころから、練習に明け暮れ、常に「できる、できない」にさらされてきている。
自分には難しいことを、なんなくできる子もいるという現実にも幼いころから直面し、「努力は報われない経験」もたくさんする。
今の大学生は、そのうえコロナで「機会さえも奪われる」という経験もしている。
そんな選手たちが、それでも新体操をあきらめず続けてくれた。そして、こんなに多くのチームが東日本インカレに集った。
もちろん、優勝目指して演技を磨いてきていると思う。
が、本当は、もうここにこれだけのチームが集えたことだけで、みんなが金メダルだと思っている。
●仙台大学
団体競技1種目目、「フープ×5」の競技は、本日(5/13)、16時開始。
以下のURLで、ライブ配信も予定されている。
https://www.youtube.com/watch?v=xQdmGb0mScc
<写真提供:日本ビデオアルバム協会>撮影:清水綾子
※昨年度の大会のもの。各大学、メンバーも入れ替わっているだろうことを考慮し、各校1チームのみの掲載になっております。