「変貌」大垣共立銀行OKB体操クラブ(岐阜県)~第20回全日本クラブ団体選手権

大垣共立銀行OKB体操クラブの前身である「NPOぎふ新体操クラブ」は、2000年代に凄まじく強いクラブだった。

今年で20回目を迎えた「全日本クラブ団体選手権」でも、シニアの部で優勝1回(2012年)、ジュニアの部では2004、2005年と連覇を果たしている。2014年には、現在、フェアリージャパンPOLAで活躍する鈴木歩佳を擁するチームで、全日本ジュニアでも団体優勝。

今のルールほど、演技の難易度が高くなかった時代に、常にトップレベルの高難度演技を高い実施力でやり切り、周囲をねじ伏せるような勝ち方をしていたのが「NPOぎふ新体操クラブ」だった。

2015年に大垣共立銀行OKB体操クラブに名称が変わってからも、強さと巧さをもったチームカラーは変わらなかったが、大会成績だけを見れば、少し冬の時代に入っていたように思う。

折しも、2018年からD得点が青天井になり、どこのチームも演技の難易度がどんどん上がっていった。高難度演技はお手のものだったはずのOKBだが、みんなが「高難度」となってくれば、より正確な実施や、表現力の向上も伴わなければ、相対的な順位は下がる。

目指すところが上がっていったためだろうか。

ここ数年のOKBは、以前に比べるとミスして自滅、という試合も少なからずあり、かつての「ふてぶてしいくらいの強さ」は影をひそめていた。

しかし。

今大会でのOKBの演技は、じつに危なげなかった。

その安定感ゆえか、選手たちはとても楽しそうに自分たちの演技をやり切っていた。

決して簡単な演技ではない。それでも彼女たちの演技は「失敗しないように」と縮こまることなく、のびやかで朗らかだった。

このチームのもつ「明るさ」は、かつての常勝軍団にはなかったものだ。

負けたこと、失敗したこともたくさんあった。悔しい思いもたくさんしてきているはずだ。

それでも、高校生になっても新体操を続けてきた、ジュニア時代からずっとこのクラブで続けてきた。

そのモチベーションは、決して「強くなりたい」「勝ちたい」だけではなかったのではないかと感じさせる、そんな演技だった。

「大垣共立銀行OKB体操クラブ」は、かつての強さ、巧さだけではない何かを手に入れたのかもしれない。

そう感じる演技で、見ていて楽しくなった。笑顔になった。

クラブ団体選手権は、20回目を迎えた。

NPOぎふ時代から数えれば、このチームが全国レベルで活躍するようになってきたのとほぼ同じくらいの歴史だ。

20年。その長い時間を経て、このチームは変貌した。そして、それは決して悪い変化ではない。

演技を終えたときの選手たちの笑顔がそれを証明していた。

※「大垣共立銀行OKB体操クラブ」の写真はこちらにも公開中! ⇒ https://www.instagram.com/p/CGTapIch6w_/

TEXT & PHOTO:Keiko SHIINA