2020新体操フェスタ岐阜、開幕!

今年度初のリアル全国大会となった「2020新体操フェスタ岐阜」が、ついに開幕した。

ジュニアから社会人まで109名の選手が出場し(116名エントリーで7名が棄権)、昨年11月に行われた全日本選手権以来の全国大会となった。

どのチーム、選手も、今年は練習自粛期間があり、例年とはまったく違う日々を過ごしてきたはず。

その影響はどういう形で表れるか案じられたが、初日の演技を見る限り、どの選手も厳しい状況ながらもしっかり研鑽を重ね、この大会に向けて調整してきたことがうかがえた。

本来なら、3~5月にはシーズンインを迎えていたはずが、半年近く遅れた。

そのマイナスになりかねない事態が、プラスに働いているように見えた選手も少なくなかった。

とくに大学生は、故障に苦しんでいた選手もしっかりと復帰を果たし、素晴らしい演技を披露。

トップ選手たちの技術や表現の進化ぶりには、今シーズンの初試合までにあまりにも長い時間が経過したことで、目先の大会にとらわれず自らの限界に挑戦してきたことが感じられた。

男子の場合、全日本選手権に出場する選手だと、12月~4月の5か月がほぼシーズンオフとなる。しかし、例年はその間に、演技会や海外遠征など多くのイベントが入ってくる。翌シーズンに向けて新しい技にチャレンジしたり、自身の演技や体操を見直したりする時間が十分にはとれない選手も少なくない。そして、早い地区では4月、遅くとも5月には新年度の大会が始まり、そこではある程度、結果を残さなければ次の大会に進めない。

となると、新しい技などチャレンジングなものの完成度が上がっていなければ、試合に向けてはそれを抜いて、まとめやすさを優先することになる。ところが、今年は、いつまでたっても「試合が目前」に迫ってこなかった。

本来なら使用している体育館が使えないなど、環境的には厳しい選手が多かったとは思うが、練習環境さえ工面できれば、例年になく準備に時間をかけることができたシーズンだったとも言える。その結果、今大会で、見違えるような演技を見せてくれた選手が多かった。これは、単に大会での演技の出来栄えがよかったというレベルの話ではなく、それぞれの選手が、この長かったシーズンオフを無為に過ごさず、「でき得る限りの努力」を続けてきたことの証だ。

大会に出場し、そこでよりよい成績をおさめることは、大きな目標ではある。

が、「大会が目の前になければ努力できない」わけではないと、彼らの演技が物語っていた。

「いつかきっと」と信じて、自宅や公園など、いつもとは違う環境でできることを模索し、継続してきた。そんな新体操人たちの勤勉さ、意地、そして新体操への思いが、どの選手の演技からも伝わってきた。

全国から選手を集めて大会を開催すること

それだけでも想像を絶する苦労があったはずだ。

しかし、運営側も、この日の選手たちの演技を見て、おそらくその苦労も報われたと思えたのではないだろうか。

初日を終えて、「全日本選手権予選の部」の暫定首位は、大学生が堀孝輔(同志社大学)、高校生は村地廉人(大垣共立銀行OKB体操クラブ)。また社会人選手権では臼井優華(大垣共立銀行OKB体操クラブ)が、2種目を軽やかにノーミスでまとめ、4連覇に向けて快調なスタートを切っている。

熱戦の行方は、ぜひ速報サイトで!

また、今大会の演技を収録したBlu-ray/DVDも販売されるので、こちらもご利用ください。

TEXT:Keiko SHIINA