恐るべし「TOKYO POWER」~クラブ団体選手権でシニア2チームが全日本選手権出場権を獲得!

9月1日に行われた「第19回全日本新体操クラブ団体選手権」のシニアの部には、全日本選手権への出場枠が「4」あった。

つまりこの大会で4位までに入れば、全日本選手権への出場資格を得られる。

クラブ団体選手権に出場しているシニアチームは、高校生のチームが多く、インターハイで全日本の出場権を得られなかったチーム(インターハイから全日本選手権への枠は6位まで)、もしくはインターハイに出場できなかったチームにとってはいわば敗者復活戦なのだ。

今大会で優勝したすみれRG、2位の静岡RGは、すでにインターハイで出場権を得ている金蘭会高校と常葉大常葉高校が母体となっているチームなので、本来4位までのはずだった全日本出場権が繰り上がりで6位までに与えられた。

その結果、このクラブ団体選手権で、全日本選手権出場権を得たのは、3位のTESORO(東京都)、

4位のきらり☆岡山新体操クラブ(岡山県)、5位のインタークオレス(千葉県)、そして6位のmorado(東京都)の4チームとなった。

4チーム中2チームが東京のチームとなり、今年は、インターハイでは全日本出場権を得られなかった東京都だが、ここにきて2チームが滑り込むことになった。恐るべし、東京!

これも、インターハイの出場権獲得が難しい激戦区のため、インターハイだけでなく、様々なチャンスに積極的にうって出る、東京のチームのアグレッシブな姿勢が実った形と言えるだろう。

今大会3位で全日本選手権出場を決めたTESOROは、昨年のインターハイに東京代表として出場していた潤徳女子高校のメンバーの多くが所属している。昨年のインターハイ出場メンバーがごっそり抜け、さすがに春先のインターハイ予選には間に合わなかったかと思われたが、しっかりこのクラブ団体に合わせてきた底力にはおそれいる。全日本選手権でもひと暴れしてほしい。

そして、今大会6位ながら繰り上げで全日本出場権を得たmoradoは、新体操の名門校・藤村女子高校の選手たちが所属しているクラブだ。

藤村女子も、今年はかなり前評判は高かったが、インターハイ予選では力を出し切れず敗退。そこから今回のクラブ団体に向けてチーム力を上げてきた。

なにしろ、今年からクラブ団体のシニアは予選、決勝で2種目の団体演技をしなければならなくなった。

全日本選手権がそうなのだから、当然といえば当然だが、春まではインターハイ種目(今年ならフープ&クラブ)に懸けていたはずだ。

それが、インターハイ予選敗退が決まったとたんに、クラブ団体の予選種目である「ボール5」に取り組まなければならない。

これはかなりの負担だったはずだ。しかし、この勝ち残ったチームはもちろん、今回のクラブ団体に出場してきたシニア26チームはみんな、普通の高校生なら今シーズンやる機会はない「ボール5」の演技を仕上げてきたのだ。その熱意。勤勉さ。頭が下がる。

そして、「ボール5」の上位8チームだけが進む決勝では、「フープ&クラブ」で勝負がつく。

全日本選手権出場を本気で目指しているならば、どちらの種目も手を抜くことはできない。おそらくこの夏中、必死に2種目の団体をやってきた、そんなチームが、ここで全日本出場権を得たのだ。

今年で19回目を迎えた全日本クラブ団体選手権だが、始まった当初は、シニア団体の出場は少なく、そこで上位2チームに入れば全日本選手権に出場できるというのはかなりお得だった。シニアでチームが組めさえすればジャパン出場の可能性あり、だったのだ。

もちろん、1種目だけで順位が決まり、全日本選手権に出ても、インターハイ種目ではないほうの演技はかなりグタグタということも少なからずあった。しかし、それも今は昔だ。

インターハイ種目ではない「ボール5」もやってこなければ予選を通過できない。

そして、「フープ&クラブ」でも力を発揮できなければ上位4チームには入れない。

クラブ団体選手権は、19年かけてそんな熾烈な予選会となった。地方予選がないため、かつては、全日本ジュニアやインターハイに出られないチームが出る試合、というような言い方をされたこともあったが、今はそんな風に軽んじる人はいない。

そして、このクラブ団体選手権という大会を、フルに活用したチームが次々と全国のトップに立っている。今年のインターハイ優勝の常葉大常葉(静岡RG)にしても、金蘭会高校(すみれRG)にしてもそうだ。

2010年を最後にインターハイから姿を消している藤村女子もまた、このクラブ団体で全国への足掛かりをつかんだ。今年の全日本選手権ももちろんだが、来年に向けて、目が離せない存在になっていきそうだ。

PHOTO:Naoyuki ISOZAKI        TEXT:Keiko SHIINA

※本大会の様子は全チーム、ノーカットでスカイAにて放送予定!

 放送予定はこちら⇒ https://www.sky-a.co.jp/category/hyougei/17000120/