2019近畿高等学校新体操選手権男子団体優勝/清風高校(大阪府)

近畿大会2日目に行われた団体競技は男女ともかなりの熱戦だった。

とくに男子は、上位3校は全国でも上位をうかがえそうなレベルの高さで、その中から2校しか全国高校総体に進めないという近畿ブロックの厳しさが悲しくもあり、なんとももったい気はしたが、その厳しい競争ゆえなのか、近畿の男子新体操のレベルアップぶりには目を見張るものがあった。

その中で、団体優勝したのは清風高校。

構成8.800、実施7.875 合計16.675という高得点で、昨年に続いての連覇となった。

5月の全日本男子団体選手権でも青森山田に肉薄しての2位。

今年のメンバーには3年生も多く、いよいよこのチームの完成形が見えてきたように思う。

今大会での清風の演技のすさまじさをどう伝えようかと写真を見ていたら、「見せたい!」「ここに清風の強さ、よさがある」と感じる写真がことごとく基本徒手であり、基本的な部分だった。

インパクトのある組みや、「かっこいい!」とため息のもれるような振りではなく、ひとつひとつの基本の確かさ。そこが圧倒的なのだ。

そして、彼らの体操は、今の高校生の中では、いやもしかしたら大学生を含む中でも、最上級に近く「美しい」と感じた。

が、それは木村功監督に否定された。

「まだまだ美しいとは言えない。目指してはいるが。」と。

たしかに、木村監督の目指すもの、に対しての達成度はまだまだなのかもしれない。

だが、間違いなく彼らは「最高に美しい体操」に向かってじりじりと近づいていっている。

だから、今、「なんて美しい体操!」と褒め称えるべきではないのだ。

今はまだ「やるべきことをやっているだけ」やっとその程度にはなってきた、ところなのだ。

男子新体操は、とても魅力的なスポーツだし、美しいと言っていい部分も多い。

だが、「本当に美しい」と言えるのは、こうじゃない! というこだわりと審美眼を指導者が持っているかどうか。

「げたはいてなければOK」と「床をつかむようにのびる」ではつま先の美しさには大きな違いがある。

まだまだそれさえも浸透していないのが現実だと思う。

そんな中で、本物の美しさを目指すことはどれほど愚直で、ときには虚しい思いをしてきたかは想像に難くない。

それでも、信念をもった指導者のもとで、選手たちがここまできた。中学に入ってから始めた新体操をここまで究めてきた。

この壮大な挑戦の行く末を、しっかりと見届けたいと思わせた、清風の演技だった。

TEXT & PHOTO:Keiko SHIINA