「繫がるもの」~テレビ信州杯2012⇒2019

今年もテレビ信州杯が盛況の中、終わった。

この大会は、毎年最初に行われる大会として賑わうが、一方で、この大会を最後に現役引退するという選手もいる。

7年前。

かつての全日本チャンピオン、世界選手権にも日本代表として出場していた日高舞も、この大会でのエキシビションを現役最後の舞台に選んだ。

そして、そのとき、日高は、「いつか指導者としてここに自分が育てた選手を連れてくる」という夢を見つけたという。

今年はその夢がかなった。

 

日高が代表を務めるクラブ「infiny」は、設立からやっと5年目に入ったばかりのクラブだ。

※参考記事(2017.6.のジムラブより)

http://gymlove.net/rgl/topics/ob/2017/06/02/infiny/

 

それでも、昨年あたりから様々な大会のかなり上のほうでこのクラブの選手たちの名前を見かけるようになってきた。

テレビ信州杯でもクラブ対抗ジュニアの部で3位。堂々の長野デビューだった。

指導者として着実に実績を積んできている日高だが、そのスタート時点には、7年前のテレビ信州杯があったのだ。

あのとき、日高の中には「この大会に選手を連れてくる」というひとつの指標ができた。

そして、あのとき、日高舞の最後の演技を、フロアサイドにへばりつくように見ていた選手たちの中にも、

「日高選手のようになりたい!」という思いがしっかり根付いたはずだ。

今、こうしてあのときの写真を振り返ってみると、キラキラした目で日高を見つめている観客の中に、

このころまだジュニア選手だった猪又涼子がいる。

他にも、高校生、大学生でも新体操を続けていた選手たちの姿を見つけることができる。

テレビ信州杯の根幹といえる、「新体操は楽しいよ! みんなで続けていけたらいいね!」という思い。

それはこうして繋がっていくのだ。

日高舞を見て、それに憧れて頑張り続ける選手もいれば、

その日高自身がこの大会に選手を連れてくることを夢見て指導者として奮闘してきた。

日高が連れてきた選手たちもまたここで、猪又涼子をはじめてとするシニアのトップレベルの選手たちの演技を見て、

「もっともっと頑張ろう!」という思いを持ち帰ったに違いない。

 

繋がっていく、そして巡っていく。

「新体操が好きだ!」という気持ち。

それこそが、上達と継続の原動力なのだ。

 

PHOTO:Ayako SHIMIZU(2012年テレビ信州杯)      TEXT:Keiko SHIINA