30年以上続く伝統行事!熊本県新体操女子冬季合同練習会レポート①

2019年1月5~6日、熊本県立総合体育館にて、「熊本県新体操女子冬季合同練習会」が行われた。

県内のさまざまなクラブ、学校などが参加して、それぞれの年齢やレベルに適した多彩な練習をする機会として、なんと30年以上も前から続いている熊本県新体操界を支えてきた行事だ。

熊本県は、過去に多くの名選手を輩出している。近年では、フェアリージャパンPOLAに加入したばかりの稲木李菜子選手なども熊本出身だが、そういった選手たちも、みんなかつてはこの練習会に参加していたという、熊本県の新体操選手たちにとっては懐かしい、ホームのような練習会なのだ。

年明け早々ではあるが、多くの参加者が集い、ぴりっとした雰囲気の中にも、大きな家族のような温かさが感じられる。

いざ大会となれば、ライバル関係にある選手たちも、この日は、みんなが「新体操を頑張っている仲間たち」だ。

それは選手たちだけでなく、指導者もだろう。

体育館のメインフロアとサブフロアに分かれて行われた練習会は、5つのカテゴリが同時に行われ、県内の先生方が手分けして指導に当たっていた。

 

さらに、特別講師として招かれていたのが、森本天子さんと佐藤彩乃さん。

熊本県出身、日本女子体育大学で個人選手として活躍したあと、現在は東京で新体操の指導にも携わるかたわら、パフォーマンスグループ「enra」のメンバーとしても活動している森本さんは、バレエを担当。

新体操の現役を引退したあとは、バレエ、ダンスに打ち込み、海外留学も経験してきたという森本さんの動きは、「さすがの美しさ」。

さらに、新体操メインでやっているとなかなか出せない、伸びやかさ、大きさなどの素晴らしいお手本となっていた。

森本さんの指導は、非常にわかりやすく、子ども達にも伝わるような工夫がされていて、ただ「やわらかく」「大きく」という伝え方ではなかった。

「ここやここが誰かから引っ張られているような感じで、、、ここで急に離されたように力を抜く」と具体的かつ、子ども達のイメージを膨らませるものだった。

その指導のかいあって、はじめは、戸惑っていた子ども達も、だんだんと普段とは違う動き方が板についてきていた。

表現力が要求される新体操では、こういう「動きの幅」を広げ、「動きの引き出し」を増やすトレーニングは有効だと感じられる。

自分自身が新体操だけでなく、バレエやダンスを経験してきたからこそ、新体操をやっている子ども達が身につけてしまいがちな欠点や癖もよくわかる、そして、より自由に動くためには何が足りないのか、何が阻害しているのかも、森本さんにはわかるのだと思う。

1年に1回でもいい。こういう講師の指導を受ける機会をもつことは、子ども達の将来にとって大きな財産になるに違いない。

PHOTO & TEXT:Keiko SHIINA