東京発・男子新体操の新しい風~2018国士舘カップ②RG葛飾

もとは女子だけだった新体操クラブに男子のクラスができる。

そういうパターンで立ち上がり、継続している男子新体操のクラブがいくつかある。

ぽつりぽつりと在籍している程度なら、案外あちこちのクラブに男子がいるようでもある。

ただ、女子クラブに併設する形で団体を組めるほどの人数まで男子が増えたクラブはそう多くない。

RG葛飾は、その数少ない例のひとつだ。

初めてRG葛飾の男子の練習を見に行ったのは、2013年だったかと思うが、そのころはまだ女子の傍らでこじんまりと練習している程度だった。

しかし、そのとき練習していた小学生の中には、現在は高校で新体操を続けている子が出てきている。

いや、ついに今年は、RG葛飾出身の男子選手が、国士舘大学にも進学した。

男子新体操クラブとしてはまだまだ新しいほうだろうが、息長く続けている選手が続々と育っているところが、RG葛飾のよさといえるのではないだろうか。

男子の指導にあたっているのは、社会人選手として長く活躍してきた大原朗生だ。

何度か大きなけがをして、最近は演技を見る機会はほとんどなくなったが、周りが心配するような年齢までずっと新体操を続けてきたくらい新体操が大好きな大原のことだ。

順位や点数がどうであれ、子どもたちを「新体操、大好き!」にさせる力があるのだろう。

RG葛飾は、今のところ、まだジュニアで輝かしい成績を残しているクラブではない。

が、それでも、続けていけるだけの気持ちを育ててくれるクラブなのだ。

そして、高校、大学で頑張っているRG葛飾出身の選手を見ていると、長く続ければきっと実る、そんな育て方をされているのだな、と感じる。

2018年の国士館カップにも、多くの選手が出場していた。

そのことがまず素晴らしい。

そして、どの選手も常に自分なりの進歩を見せてくれることも素晴らしいと思う。

が。

ひとつ欲を言わせてもらうならば、

せっかく女子と同じ場所で練習する機会も多いのだから、女子がおそらくやっているだろうバレエレッスンなどに

参加してみるなど、本気で足先の強化に取り組んでみたらどうだろうか。

すでにやっているとしたら、より本格的に、より本気でやってみてほしいのだ。

上半身を見ていると、大原ゆずりのキレのあるいい動きをしている選手が多いのだが、いかんせん脚が緩く見える。

そのため、演技全体の評価が下がっているのではないかと思うのだ。

ごく身近に、女子がいるのだから、トレーニング方法がわからないわけではないはずだ。

男子では取り組みが遅れている「脚の美しさ」を突破口にできれば、RG葛飾は一段階上の、女子に併設という強みを生かしたクラブにジャンプアップできるのではないか。

そう思えてならない。

なにしろ、RG葛飾は粘り強い。

粘り強くここまで男子新体操に取り組んできた。

大原だけでなく、クラブ主宰の安藤先生も、男子新体操を温かく包み込み、本当に母のように成長を楽しみに見守っておられるのが大会会場などもよくわかる。

その愛情があるからこそ、ここの選手たちは、こつこつと長く新体操を続けていけるのだろう。

女子のクラブに男子が併設されるケースが増えていけば、全国にもっと男子新体操を普及させることができるだろうし、すべての都道府県に広げることも夢ではないと思う。

そのモデルケースとしても、RG葛飾には今後もおおいに期待したいと思う。

 (  ↑ 2015年テレビ信州杯のときの大原とRG葛飾の選手)

 

PHOTO:Ayako SHIMIZU      TEXT:Keiko SHIINA