山田愛乃、ユース五輪個人総合予選6位で決勝進出!

やった!

これまでの大会でも何回か見受けられた山田愛乃選手の負けん気が、地球の裏側・ブエノスアイレスでもさく裂したようだ。

前半2種目は、14点台とやや出遅れた感があり、9位スタートとなった山田選手だが、3種目目のクラブで15.450とこの種目では4位にあたる高得点をマーク。総合順位も7位に上げ、予選8位までが出場できる決勝進出に王手をかけた。

そして、最終種目はリボン。

どの選手にとっても大きなミスの出やすい鬼門となる種目だったが、ここでも山田選手は、落ち着いた演技で14.250とこれもこの種目の4位にあたる得点をマーク。総合順位を6位に上げ、個人総合予選を終えた。

終わってみれば、山田よりも上にいるのは、ロシア、イタリア、ウクライナ、イスラエル、ブルガリアと名だたる新体操強国ばかりだ。

この並びで、山田の名前と日の丸を見たときに、私は泣きそうになった。

ついに、日本の新体操もここまできたのか、と。感慨深かった。

それを実現してくれたのが山田愛乃選手だったことも、いちだんと嬉しかった。

山田は、小学生のころから強化選手には指定されおり、アジアジュニア選手権には3年連続出場、昨年は全日本ジュニアでも準優勝と、

新体操界のスーパーエリートであることは間違いない。

が、まだロシア長期合宿の対象になっているわけでもなく、国際大会の経験もそれほど多くない。

「ロシアがバックアップしている日本の選手」というようなネームバリューも、おそらくまだない。

今は、日本国内の大会に出場して、まだ勝ったり負けたりしている。

有望選手ひしめくイオンの中で、抜きんでようとという懸命な努力、目の前の試合に懸ける執念なども見せてくれる。

つまり今の山田は、まだ「日本で育った選手」なのだ。

その日本育ちの選手が、ユース五輪で決勝に残った! こんなに嬉しいことはない。

山田が、すばらしい素質の持ち主であることは間違いないが、今のイオンでは、素質の良さだけに甘えてはいられない

だろうことも想像に難くない。山田といえど、ここで負けたら後がない、そんな思いもたくさんしてきているんじゃないかと思う。

だからこそ、彼女には「強さ」がある。追い込まれたときに、重圧をはね返すエネルギーを感じる。

日本にもやっとこういう選手が育ってきたのだ。

それは日本の新体操の成熟の証と考えてよいのかもしれない。

 

ユース五輪、新体操個人総合決勝は、10月17日(水)午前5時~

決勝でも山田選手らしい、のびのびとしたスケールの大きな弾ける演技を見せてほしいと思う。

 

TEXT:Keiko SHIINA       PHOTO:Yuki SUENAGA  ※2018イオンカップのもの