関東へ!~東京ジュニア団体1・2位「町田RG/町田RGもりの」

明日から始まる関東ジュニア新体操選手権に、東京代表として出場する町田RGもりのは、東京ジュニアを2位で通過した。

町田RGといえば全国に名だたる強豪チーム。関東ジュニアに進出することもそう珍しいことではない、と思われるだろうが、

「町田RGもりの」に関してはいえば、昨年がかなり久しぶりの関東ジュニアだった。(東京予選3位通過)

かつては町田から2チーム関東ジュニアに進むことはそう珍しいことではなかった。

が、このところは、かろうじて町田RGだけは関東、全日本とコマを進めても、ほかのチームは東京止まり、ということが多くなっていた。

それが、昨年久々の2チーム進出。そして、今年は、東京予選で見事に、町田RGとのワンツーフィニッシュを決めた。

「どうせ町田には才能あふれた選手たちがゴロゴロいるんでしょう」と思う人もいるかもしれないが、失礼な言い方ながら、

今の町田は決してそうではない。今のもりの団体のメンバーの中には、2年前のテレビ信州杯で団体デビューしたときは

下から数えたほうが早いような順位を経験をした選手もいる。

それでも、あきらめることなく、粘り強く努力を続けてきた。

そんなもりの団体の指導にあたる栗原悠コーチは、町田RGの卒業生だ。

子どものころから、「オタク」と呼ばれるほど新体操が好きだった。

好きが高じて、東京女子体育大学にまで進学。卒業後は、子どもの頃からの夢だった「新体操の先生」になった。

それも、自分が育った町田RGで。若くて情熱だけは十分にあったが、なかなか結果に結びつけられない時期も長く、

昨年、もりの団体の関東出場が決まったときは、「今まで夢をかなえてあげられなかった選手たちみんなのおかげだ」

と思ったという。

今よりもっと小さくて、もっとヘタくそだったころから、まさに手塩にかけて育ててきたもりの団体が、

今年も関東ジュニアに出る。それも東京の2番手の団体として。

それは、「素質に恵まれた選手」しか夢を見てはいけないなんてことは決してない! という指導者と選手たちの信念の賜物だ。

 

町田RGは、昨年の全日本ジュニアでも2位になっている。

その演技の正確性、動きのキレのよさなどは、優勝したイオンにも劣らないという評価する人もいた。

個人でも、全日本クラスの選手を量産していたころが、町田の黄金時代だとしたら、ここ数年は

そうではない。先日の全日本クラブ選手権で、山田朱音選手がジュニア個人総合2位となったが、これはかなり

久しぶりのことだ。

それでも、「黄金時代」とは言えない状態であっても、その熱く、的確な練習の積み重ねで全国トップレベルの団体を

維持してきたのは、町田の底力と言える。

昨年の全日本ジュニア前に練習を取材に行ったとき、その勢いに度肝を抜かれ、あまりに一心不乱に練習し、

指導者の言葉に素直に耳を傾け、かつ自分の意見も主張する選手たちが、本当にまぶしく見えたことを思い出す。

何人かメンバーは代わっているが、その雰囲気は、今年も変わらない。

まるで昨年準優勝をしていることなんて忘れているかのように、

彼女たちはただひたむきに練習を繰り返していた。

いつも全力で、一生懸命やっていれば、結果がついてくることもある。(つかないことももちろんある)

その当たり前のことを、理解し、信じ、まっすぐに突き進む。

町田RGはそんなチームだ。

町田RG団体の指導にあたる宮田藍コーチも、町田RGの卒業生だ。

新体操から離れた時期もあったが、結局はここに戻ってきて、多くの名選手を育ててきた。

栗原や宮田、さらに今年からは、卒業生の成松エリナ(国士舘大学卒)も、町田に指導者として戻ってきた。

彼女たちのような卒業生たちが、「町田の新体操」を繋いできたし、きっとこれからもそうなのだろう。

多少の浮き沈みはあるにせよ、町田の新体操はいつも見るものをわくわくさせてくれる。

そして、「新体操っていいなぁ、頑張るっていいなぁ」と思わせてくれる。

今年のこの2チームも、関東ジュニアできっとそんな演技を見せてくれるに違いない。

TEXT:Keiko SHIINA      PHOTO:Norikazu OKAMOTO