第16回ユースチャンピオンシップ男女7位

女子7位:石井陽向(安達新体操クラブ/昭和学院)

高校3年生。

しみじみ「美しい選手」になったな、と感じる。

初めてこの選手の存在に気づいたときは、ちっちゃくて、パワフルで、とにかくフロアの中で火の玉が暴れ回っているような印象の選手だったのだ。

エネルギーはいやというほど伝わってくるが、いかんせん「粗削り」そのもの。そんな選手だった。

それが、あのころの果敢さはそのままに、すべてが洗練され、磨かれ、今の石井陽向がいる。

つま先の美しさ、ルルベの甲の高さなども、決して「生まれながらの持ち物」ではない。

その成長は、おそらく努力の賜物以外のなにものでもない。今でも、小柄なところは変わらないので、きっと理不尽な思いもたくさんしてきたのではないかと思うが、それでも、努力することを止められないくらいに、きっと彼女は新体操が好きだったのだと思う。

そして、努力で乗り越えられるものはなんだって乗り越えてやる! そんな演技を見せ続けている。

この先もずっと見ていたい。そう思わせる選手だ。

 

男子7位:佐久本和夢(青森山田高校)

3月の高校選抜では優勝。

今回のユースチャンピオンシップでも優勝の最有力候補だった彼にとっては、今回のユースはどんなにか悔しい大会だったろうと思う。

敗因は、リングとロープ。スティックは4位、クラブでは3位につけているのだから、4種目まとめていれば優勝争いには絡んでいたはずだ。

ところが、リングとロープでミスが出て13位に沈んだ。悔しくないはずはない。

が、中3のときに全日本ジュニア優勝、高校1年生で高校選抜優勝という輝かしい実績を持つ選手だが、中3で大ブレイクするまでは、

肝心なところでミスの出る、浮き沈みの激しい選手だった。

ジュニア時代から、志の高い、アグレッシブな演技をする選手で、それだけに魅力的な演技を見せてくれるのだが、「あ~」と声の出るような

もったいないミスをする。ときにはそのミスが重なる。そんな姿も少なくなかった。

実力とはかけ離れた点数や順位になってしまったこともある。しかし、彼はそういう「悔しさ」を確実に糧にしてきた。

だからこそ、圧巻のジュニアチャンピオンにもなった。選抜チャンピオンも勝ち取った。

今回の「悔しさ」も、おそらく彼の成長にとっては必要なものなのだろう。

そして、次にはまたひと回りもふた回りも大きくなった姿を、見せてくれるに違いない。

TEXT:Keiko SHIINA      PHOTO:Ayako SHIMIZU