2017全国高校総体男子団体前半を終えて

予想とおりの熱戦だった。

男子団体は、すでに12チームの演技が終了したが、3冠を狙う青森山田高校(青森県)が隙のない王者にふさわしい演技で17.725 をマークし、暫定首位。

2位には、しっかりとした基礎、正確なタンブリングに加え、独創性のある組み技、表現が加わった演技で会場を沸かせた前橋工業高校(群馬県)が17.425で入った。

3位の済美高校(岐阜県)も、レベルの高いタンブリングと確実な実施、男子新体操らしい情感あふれる演技を見せ17.125と上位3チームが17点を超えてきた。

さて、後半戦どのチームが、この3チームに割って入ってくるか?

 

今回は、なせか九州勢が4チームとも後半に固まっている。

とくに、試技順18番小林秀峰高校、19番芦北高校、20番神埼清明高校とまるで九州大会のような終盤となりそうだが、

この試技順が九州勢にとっては吉となるか。

小林秀峰高校も、九州大会時に比べると、7月後半に見たときの仕上がりはよかった。

1人1人の動きに自信が出てきたことが感じられ、大きさや迫力が増してきていた。なによりも不安が見られた春先とは目の色が違う。

こうなってくれば、小林秀峰は強い。大舞台で底力を出せることを期待したい。

さらに、続く芦北がいい。

「確実に出場権をとりたかった」とやや安全策をとった九州大会を3位で終えてから、

組み技を増やし、タンブリングの難度も上げた。

決して無理をしたわけではない。現在の力を十分に出し切れる構成にしただけだという。

今回の芦北の演技は、技術が上がっているだけでなく、伝わるものがある。

キャプテンの赤星光希は、「あれ、芦北ってこんなによかったっけ? と言われる演技をしたい」と言う。

曲は赤星が、数えきれないほどの曲を聴き、自分たちの動きが一番生きると感じたものを選んだ。

そして、その曲と動きに思いを込めることに心を砕いてきた。

山形に出発する前日、芦北高校を訪ねた。最後の練習を終えたとき、牛迫大樹監督は選手たちに言った。

「選手として監督として、20回くらい総体には行ってるが、久しぶりに楽しみなチームだな、と思ってる。」

「優勝が狙える」とか「上位が狙える」とかそういうことではない。

牛迫監督やその教え子たちが、なんとか復活させたいと願ってきた熊本の男子新体操。

美しく、透明感のある徒手をもった体操が、やっと蘇ってきたことを知らしめることができる、という意味で楽しみなのだ。

「全国に行けばまだまだ挑戦者」という芦北高校にとって、失くすものはない。

牛迫監督も言った。「失敗したっちゃ死なん。思い切りやってこい」

 

そして。

この2チームの後に、九州チャンピオン・神埼清明高校が登場する。

九州大会のあと、構成の組み換えなど苦労もあったというが、本番に合わせてくる力は間違いない中山監督のことだ。

今大会を最高に盛り上げる演技を見せてくれるに違いない。

 

高校総体男子団体競技、後半戦の主役はTeam 九州だ!

 

PHOTO&TEXT:Keiko SHIINA