新ルールへの理解を深め、最新情報を手に入れるには
じつは私、かなり長く新体操に関わっています。
競技経験もなければ、指導者でもないですが、はじめは保護者として。そして、その後はずっとこうして新体操を見続け、発信し続ける人間として。
なので、良くも悪くも、新体操という世界の変化は如実に感じます。
他のスポーツも同様かとは思いますが、新体操も基本的にはよい方向への変化のほうが多いように感じています。
そのほとんどは、人権意識の向上や、なんといってもインターネットの普及により、情報公開が進んだことによるものだと思います。
4年に1回行われるルール改正も、20年前には、本当に謎に包まれていました。
地方のクラブなどは、軽く1年遅れでしか新しいルールの情報が入ってこない。それが当たり前だったのです。
そんな時代に比べると、なんと今は、情報が溢れていることか!
溢れているだけに取捨選択する力は求められますが、間違いなくいい変化だと思います。
こんな時代に新体操をやっている人達には、ぜひ主体的に新体操に関わってほしい、情報も積極的に手に入れてほしいと思います。
「先生が教えてくれない」ではなく、知識や情報を得るために、自分で動いてほしいのです。
インターネットを自由には使えない小中学生ならば、ぜひ親御さんが協力してあげてください。
まずは、日本体操協会の公式サイトから購入できる「採点規則2022-2024」、これをぜひ手に入れてほしいと思います。
審判資格などはなくても購入はできます。
●「2022-2024採点規則」購入方法
https://www.jpn-gym.or.jp/sales/31411/
また、以下のサイトにアップされる「ニュースレター」でルールの最新情報をチェックするようにしてください。
とくに初年度は、変更などもあり得ますが、変更などはこの「ニュースレター」にすべて掲載されます。
●日本体操協会公式サイトでの情報収集
https://www.jpn-gym.or.jp/rhythmic/rules/
●最新の「ニュースレター」主に新ルールに関する質疑応答になっている。
先日の「新ルールを英語で読む」という有益な講座を行ってくださったシノハラ体育アカデミーも、公式Instagramを開設。
アメリカからの最新情報、エレナ選手による見本動画なども発信されるのでお見逃しなく。
●シノハラ体育アカデミー公式Instagram
https://www.instagram.com/shinohararg/
アメリカ(ミシガン州)から発信を続ける日本人コーチ・satokoさんのYouTubeチャンネルもとてもお役立ちです。
新ルールに関する情報もいち早く発信されていますし、トレーニング動画なども参考になるものがたくさん! のチャンネルです。
以下に新ルールに関わりの深い動画をいくつか紹介しておきますが、ぜひチャンネル登録をしてトレーニング動画なども参考にしてください。
●tokofit Rhythmic Gymnastics公式チャンネル
技術的欠点について⇒https://www.youtube.com/watch?v=VXDRrpWNjqc&t=31s
芸術的要素について⇒https://www.youtube.com/watch?v=ABZt4JIwrQI
難度について⇒https://www.youtube.com/watch?v=6bNmwdIeLsE&t=70s
レオタードの変更点⇒https://www.youtube.com/watch?v=yaYvQC69E2c
波動・蛇動⇒https://www.youtube.com/watch?v=Od2LjF6tRvQ
ダンスステップコンビネーション⇒https://www.youtube.com/watch?v=3GmsSh696G0&t=57s
そして、昨日(2/27)に第2回が行われた東京女子体育大学のLIVEレッスン。
●第2回LIVEレッスン「波動」
https://www.youtube.com/watch?v=LR6jozb5sVs
↓ 東京女子体育大学新体操競技部公式LINE登録はこちらから
こちらも本当に、秋山エリカ先生の熱意が伝わってくる素晴らしいものでした。東京女子体育大学の公式LINEへの登録は必要ですが、それ以外は、年齢も所属も関係なし! 誰でも見ることができる場で、こういうレッスンをしてくださることには感謝しかないです。
本当に、より多くの子ども達に、新ルールの情報、役に立つ情報を届けたいという熱意、なんだろうと感じます。
そして、これらの情報発信をされている方たちに共通しているのが「勇気」だと思います。
正直、新ルール、まだまだわからないことも多いのです。だから、言いきれない。もしかしたら間違った発信をしてしまうかもしれない。
そんな不安はみんな持っていると思います。
でも、「はっきりわかるまでは何も言わない」だけが美徳ではないと思います。
一生懸命、調べて、取材したり、考えたりした結果、「今のところこうだと思う」ということを、必要としている人たちに届けるしかないんです。
実際、「違っていました!」と正直に謝り訂正されたり、「分からないから審判に確認してからお答えしますね」と発言されたり、
勇気をもって発信している人たちは、そろって正直です。
「自分は絶対に正しい」なんて思っていません。
これって凄いことだと思います。ちょっと前までは指導者に疑問を投げかけることすらできないところが多かった(今もあるかな?)。
「間違いを認めたら負け」と思っているのか? のような指導者もいました(今もいますか?)。
4年に1回ルールが変わるんだから、みんな迷って当たり前。間違いだってあっても当然。
だからこそ、みんなで知恵を出し合って、教え合って、間違いがあれば指摘し合って、進んでいけばいいじゃないですか。
今回のルール改正は、5年前に比べて、とても情報が公開されていて風通しがよくなった気がします。
昨日も紹介させてもらった「魅せる新体操 上達のポイント50【改訂版】」も同様です。
このタイミングで発売するためには、日本語版の採点規則が手元にない中で制作を進めざるを得ませんでした。
頼りは英語版、そしてその簡易翻訳版。
最終的には、監修の橋爪みすず先生にチェックしていただけるとはいえ、なかなか難しいものがありました。そして、ルールについては熟知している橋爪先生でさえも、まだ実際の試合が行われていない段階で、新ルールについて断言することには躊躇する部分があったと思います。
それでも。新ルールでのシーズンを迎える前に、少しでも多くの人に、分かりやすく情報を届けたかった。
だから、今、このタイミングでの発売となりました。この本も決して完璧ではないと思います。変更になってしまうこともあり得ると思います。
でも、絶対に必要だという強い思いがあり、橋爪先生の勇気あるご協力が得られたからこそ、今、出せました。
上記の様々な情報発信も有効に使いつつ、こちらの本もぜひお役立てください。
●「魅せる新体操 上達のポイント50」(メイツ出版)
TEXT:Keiko SHIINA