「復活」~大垣共立銀行OKB体操クラブ(岐阜県)

「復活」という言葉は、このチームには相応しくないと感じる人が多いのではないかと思う。

大垣共立銀行OKB体操クラブ(旧:NPOぎふ新体操クラブ)といえば、長きにわたって団体では全国トップクラスのチームだった。

全日本ジュニア常連であり、高校生で組んだシニア団体も強かった。

個人でも全国レベルの選手を数多く輩出しており、現在、フェアリージャパンPOLAのメンバーとして活躍中の鈴木歩佳も

OKB体操クラブの出身だ。

そんなOKB体操クラブの団体が全日本ジュニアに出場していても、なんの驚きもない。

しかし。

じつは、OKB体操クラブは、昨年は久しぶりに全日本ジュニア出場を逃している。

前回出場したのは2015年。このときは、18位に沈んでいる。

2014年には、鈴木歩佳を擁したチームで全日本ジュニア団体で優勝もしているのだが、その翌年に18位、さらに2016年は出場もなしと、

OKB体操クラブとしては、数年来なかった窮地に陥っていた。

しっかりとしたトレーニングを積んでいることは間違いない。

決して下手になったというわけでもない。

ただ、どんな強豪チームでも一度、結果が出なくなると、選手たちが自信喪失になりがちだ。

そして、自信を失ってしまうと、それまでは演技に宿っていた力が薄れてしまう、そんな気がする。

ここ数年のOKB体操クラブの団体は、そんな状態にあったのではなかったか。

ところが。

今年の夏、高校総体前に男子の取材のために訪れたOKBアリーナで、ひときわ目についたのがこのジュニア団体だった。

うまい。そして、なんだかとても勢いがあった。

「ムーランルージュ」の、大人びた曲調にも負けず、挑む気持ちが伝わってくるいい演技をしていた。

その時点ではまだ全日本ジュニアへの出場も決まっていなかったが、「このチームは強くなるな」と感じさせるものをもっていたし、

目標に向かってひとつになっていることも感じられた。

8月に行われた全日本クラブ団体選手権では試技順1番で、もったいない落下や場外もあり、18位と今一歩だったが、

得点の内訳を見てみると、Dは8.000と優勝チームにも劣っていなかった。

実施さえ伴えば、OKB体操クラブが再び、全日本ジュニアの優勝争いに加わってくる可能性は十分にある。

 

このチームにとってはあこがれの先輩だろう鈴木歩佳も、リオ五輪のときは、登録メンバーから漏れ、悔しい思いをしていた。

しかし、そこであきらめず、次に向けて食らいついていったからこその今年の世界選手権があった。

OKB体操クラブには、こんな素晴らしい先輩がいるのだから。ここ数年の悔しさもしっかり糧にして、このチームは全日本ジュニアで輝くのではないだろうか。OKB体操クラブの「かつていた場所への復活」を、今大会では期待したい。

TEXT & PHOTO:Keiko SHIINA