第69回全日本体操種目別選手権大会予選結果(男子)
6月20日、代々木第一体育館にて行われた「第69回全日本体操種目別選手権大会予選」では、日本代表の残り3つの椅子を懸けた男子選手たちの熱い戦いが繰り広げられた。
各種目のスペシャリストたちにとっては、種目別チャンピオンの名誉ももちろん喉から手が出るくらいほしいには違いないが、代表入りの可能性が残っている選手たちにとっては、「チーム貢献度」の算出基準になる自分の得点(採用得点)を少しでもあげる最後のチャンスとなる大会だ。
そんな緊張感漂う中で、1種目目のゆかでは、NHK杯4位と現時点では、もっとも代表入りに近い男・早坂尚人(順天堂大)が、15.500のハイスコアで予選をトップ通過。続くあん馬では、元・世界チャンピオンの亀山耕平(徳洲会体操クラブ)が、「まずは決勝進出を、落下しないことが肝心」とやや難度を抑えた演技で、15.100のスコアで終える傍ら、萱和磨(順天堂大)が、勢いのある演技で15.500をマークし、予選トップ通過。
同じくあん馬には定評のある長谷川智将(日本体育大学)は、攻めた演技ゆえに落下を犯し、14.050に終わり決勝進出を逃す。
つり輪では、この種目で他を突き放しておきたい山室光史(コナミスポーツクラブ)が、盤石の演技で15.400をたたきだし、予選トップに。
後半種目に入って、跳馬では期待の小倉佳祐(早稲田大学)は、新技は回避するも、1本目ロペス、2本目ヨー2(ラインオーバーあり)を決めて、決定点15.175で2位通過。大技「リ・セグワン」を決め15.750を出した鈴田佳祐(福岡大学)も3位に食い込んだ。
平行棒では、代表復帰に懸ける田中和仁(徳洲会体操クラブ)が、貫録の演技を見せ、15.450でトップ通過。
最終種目の鉄棒では、あん馬で痛恨のミスが出た長谷川智将が、渾身の「あきらめない演技」で15.200と予選トップの得点をマークし、代表入りへの執念を見せた。
代表入りの可能性の高い選手たちは、緊張からか種目によっては大きなミスを犯す場面も見られたが、それだけ強い思いをもってこの大会に挑んでいることは痛いほど感じられた。
明日の決勝で、どんな結果が待っているとしても、各選手「出し切った」と思える演技が通せることを祈りたい。
●日本体操協会によるレポート( ↓ )
●予選結果( ↓ )
http://www.jpn-gym.or.jp/wp-content/uploads/2015/06/15a_naf_mq.pdf
●決勝演技順( ↓ )
http://www.jpn-gym.or.jp/wp-content/uploads/2015/06/15a_naf_mf_order.pdf
●テレビ放送の予定( ↓ )
http://www.ntv.co.jp/taiso/championship/
●男子代表選考方法についての参考記事( ↓ )
http://bylines.news.yahoo.co.jp/shiinakeiko/20150619-00046798/
PHOTO:Naoto AKASAKA TEXT:Keiko SHIINA