相模原ジムナスティックフェスティバル2014<体操②>

後半のトップバッターで登場したのは、地元クラブの坂本美樹選手(ジョイスポーツ)。全日本ジュニア体操競技大会でも8位になった得意の平均台で、落下は1回あったものの、落ち着いた美しい演技を見せた。

つり輪では、柏木寅冶選手(市立船橋高)が再び登場。つま先まで神経のいき届いた美しい十字懸垂が素晴らしい演技だった。

日本でもトップクラスの実績を誇る宮川紗江(セインツ体操クラブ)のゆかは、やや着地に乱れはあったものの、スピード感と高さを見せつける圧巻の演技。

同じくゆかでは、全日本種目別でも入賞レベルの谷川航(市立船橋高)も、「日本一」とも言える着ぴたを、演技後半に向けてびしばしと決めて見せる。

体操のトリであり、このフェスティバル全体の大トリとなったのが湯浅賢哉(市立船橋高)の鉄棒だった。今年のユース五輪で種目別優勝した湯浅の鉄棒は、体線の美しさが存分に生かされた鉄板の演技、だったが、着地でバランスを崩し、後ろに一歩、二歩、三歩・・・と下がってしまう。

危うく尻もちをつきそうだったが、それを避けようと踏ん張ったために、へっぴり腰で何歩も後ろの下がるというめったに見られない着地になってしまい、本人も苦笑い。素晴らしい演技の数々に息をのんで見入っていた会場も、最後のこの微笑ましい着地で和んだ雰囲気となった。

PHOTO:Yuki SUENAGA     TEXT:Keiko SHIINA