野々村笙吾(順天堂大)、アメリカンカップ準優勝!
3月1日、アメリカ・ノースカロライナ州グリーンズボロにて行われたアメリカンカップ(2014FIGワールドカップ・アメリカ大会)で、野々村笙吾選手が準優勝となった。
野々村は、順天堂大では、加藤凌平選手と同級生。
ジュニア、高校時代から加藤とはよきライバルの野々村笙吾だが、ロンドン五輪以降、加藤にややおくれをとっている感がある。しかし、じつは、加藤に勝るとも劣らない実力者だ。この2年間、おそらく悔しい思いをしたことも多かったと思うが、今年は、このアメリカンカップで僅差の準優勝で、幸先のいいシーズン開幕を迎えたと言えるのではないだろうか。
●アメリカンカップ結果
http://www.jpn-gym.or.jp/wp-content/uploads/2014/02/14a_acup.pdf
いや、「幸先いい」というには、あまりも「惜しい準優勝」だった。
最終種目・鉄棒の前まで野々村は首位をキープ。つり輪と平行棒では、トップの得点をたたき出し、「日本に野々村あり!」という存在感を示した。
しかし、鉄棒でまさかの落下があり、6種目中唯一鉄棒だけが13点台に沈んでしまい、ミクラック選手(アメリカ)に、逆転を許してしまったのだ。
それでも、パービス(イギリス)、ハンビュッヘン(ドイツ)、オロズコ(アメリカ)ら、一線級の選手たちを抑えての準優勝は、評価されてしかるべきだろう。
4月5~6日には日本でワールドカップ東京大会が行われ、いよいよ体操シーズンも本格的にスタートする。
5月10~11日の全日本選手権、6月7~8日のNHK杯と続き、今シーズンの世界選手権代表選手が決定する。
「日本の最強かくし玉・野々村笙吾」は、いよいよ勝負時を迎える。
今年は、代表ユニフォームを着て、世界の舞台で彼の美しい演技が見られることを期待している体操ファンは多い。
そして、その先には、日本の悲願である「団体金メダル」があると信じている。
私も、その一人だ。
PHOTO by Tatsuya OTSUKA TEXT by Keiko SHIINA
※写真は、2013全日本団体選手権のときのもの。